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2008年2月25日 ロイヤルティとコーチング3
前々回、言葉のキャッチボールを長く続けることが肝要で、長く続けられることが出来るようになれば、顧客のロイヤルティが上げることにつながると書きました。
それでは、具体的にどうすれば、長いキャッチボールを続けられるのでしょう。
つまり、捕り易い球を投げられるかです。
小さい子供と野球のキャッチボールをする時をイメージしてください。
慣れないうちは、「いいかい、投げるよ」と声を掛けると思います。
まず、子供(相手)に今からキャッチボールを始めるよと、心構えをさせるでしょう。
構えさせると緊張してしまう相手もいますから、最初は近くで声をかけてあげることも必要です。
何が始まるか分からないで緊張してしまうことを、極力排除してあげますね。
そうです、顧客とコミュニケーションを始める時も同様に、緊張をほぐしてあげることばを投げかけるのが、捕り易い球を投げることになります。
「天気」「温度」「季節の話題」「TVの話題」「食べ物」「服装」その他ありふれたことについて触れることです。
一つお断りしておきますが、ここでの顧客とのコミュニケーションは、取り引きのある顧客との例で進めていきます(分かり易く、口コミで顧客を増やすのにとても重要なことですから)。
例えば、天気・温度のことに聞かれて答えない顧客は通常はいません。
考えずとも、今現在の状況についてコメントすれば良いのですから。
とても捕り易い球です。
顧客が応えれば、まず球を捕ったということです。
何かことばを発したということですから、球が返ってきたのです。
顧客によっては、虫の居所が悪かったりすると担当営業マンに剛速球や変化球を投げ返してくるかもしれません。
それでも、ともかく目的はキャッチボールを続けることですから、どんな球でも一所懸命捕らなければなりません。
ランニングキャッチやスライディングキャッチを敢行しても捕らなければなりません。
最悪取れなくとも、野球と同じように、懸命に取ろうとする姿は相手の心に何かの変化を与えます。
多くの営業マンは、必死に取ろうとせずに球を見送ったり、逆に顧客に速球や変化球などを投げようとしたりします。
それでは、顧客の思う壺です。
ロイヤルティの高くない顧客は、キャッチボールは続けたくないものですから。
ですから、今度も、また捕り易い球を投げなければなりません。
一番簡単で効果的なのは、顧客の言ったことを「おうむ返し」するのです。
天気の話題で、もし、「良い天気ね、でも明日から雨が降るそうよ」と言われたら、「明日から、雨が降るんですね」と返すのが、おうむ返しです。
雨が降ると言った顧客は、何らかな理由で雨のことが気になっているものです。
人は気になっていることを口にするものですから。
洗濯・お出かけ・買い物・出張色々と気になることがあるものです。
「雨が降るんですね」と言われると、ついつい、「実は明日、ハイキングに出かけようと思っていたの」とか言ってしまいます。
もし、ハイキングと聞き出せたら、ハイキングについての話題を深めたり、広めたりすれば、自ずとキャッチボールは長く続きます。
そして、営業マンにとっては顧客の新たな情報を得ることが出来ます。
ここで重要なのは、おうむ返しには、解釈も判断も付け加えないことです。
「雨が降るんですか」で止めることです。
「雨が降るんですか。厭ですね」程度でしたら、上述したように続くでしょうが、「雨が降るのは、梅雨だから仕方ありませんね」と言ってしまうと、顧客によっては、「(そんなことわかっているわ、梅雨のことを言いたい訳じゃないんだけど)そうね」の一言で、帰って貰おうとするかもしれません。
解釈も判断は、相手の価値観に触れることも少なくないので、避ける方が懸命なのです。
何せ、世の中の戦争・紛争・テロ・殺人等は、価値観をぶつかりによって引き起こされることが殆どなのですから。
顧客との関係を深め、ロイヤルティを上げるために、顧客の価値観を知り尊重することは重要ですが、価値観をぶつけ合うことは必要のないことですから。
まとめますと、言葉のキャッチボールであるコミュニケーションを長く続けるためには、顧客を緊張させないことばである、「顧客の(発した)ことば」を上手く使うことが重要であるということです。
具体的には、解釈・判断の無い「おうむ返し」をすることであるということです。
コミュニケーションは、人間が簡単にできるものですが、実は非常に奥深いものなのです。
プロコーチは聞き上手である必要があります。
それはのんべんだらりと聞いているのではなく、相手の言いたくなるように仕向けた問いかけをするいうことなのです。
コーチ側から、応え易くかつ応えてみたくなりような球を投げなくてはいけないのです。
でも、その球を受け取ってコーチに投げ返していくのは、苦しくもあり楽しくもあるのです。
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